Maker Faire Shenzhenで物々交換したマイコンボードの話
■Maker Faire Shenzhen 2019展示
2019/11/9と10に Maker Faire Shenzhenに参加(展示)してました。展示内容は、micro:bitを使った残像剣(POV)や、micro:bitをファミコンのカセット風にしたものなどを展示し、多くの方に興味を持っていただき、私も大満足で帰国しました。記事の最後の番外編に展示の様子が分かるタイムラプス動画も置いておきましたので、もしよかったらご覧ください。下記画像は、その展示にもっていったフライヤーになります。展示やMaker Faire Shenzhenの話は別な機会にまとめようと考えています。
■今回の話
今回は、その展示の話ではなく、深圳で作品展示をしてたら、中国人男性が近寄ってきて私の設計したLED基板(kirakira:bit)と『自分たちのボードを交換しよう!』と言われたので、持ち帰ってきたボードの話になります。
■物々交換したマイコンボード
モノは、下記の写真にある中国の”盛思”という会社が作ったマイコンボードです。「掌控板」(チャンクウバン)と書いてあり、意味は”制御盤”(Google訳)です。
この写真を見ると下部の端子が気になりますよね?すでにお気づきかもしれませんが、これ、”PYTHON”と書いてあります。そう!このボードでmicroPythonが動くSTEM教育用ボードです。詳しくは、この会社のHPに書かれています。(中国語です。)
さらに、ドキュメントは、こちら
https://mpython.readthedocs.io/zh/latest/index.html
さらにお気づきの方もいらっしゃると思いますが、あのボードになんか似てますよね。比較のために写真を掲載します。
幅は同じサイズなのですが、奥行きのサイズが掌控板が長いですね。そして、micro:bitの全面の5x5のLEDは、OLEDの液晶となっています。ABボタンは全面ではなくて、サイドボタンになっています。
さらに裏面の写真です。
まず利用しているマイコンは、ESP32ですね。なので、技適もOKということで日本で使えます。あとは、3軸加速度センサーとスピーカーが見えます。あと、特徴的なのは、エッジの端子がやけに細かいですね。多分、フロントの端子をPYTHONにどうしてもしたかったので、そのしわ寄せが裏に回ったのでしょう。(笑)
でも、心配しなくても大丈夫!
ポゴピンの拡張ボードが用意されています。この短いガイド付きポゴピンは別途購入したいかも。(この拡張ボードもセットで一緒にいただきました!)
拡張ボードには、リポ充電と各種端子をピンヘッダで取り出せるようにできています。micro:bitで使えるエッジコネクタも幅が同じなのである程度は取り出せますが、全部の端子を使うなら、この拡張ボードが必要ですね。あと、左右2つのJST?のコネクタは、モータを直接つなげることができるようです。ボードとは、3点のネジ留めでコネクトするように作られています。ネジを締めるとがたつきも無く固定されます。
■開発環境をつくる
外観だけではなくて、実際にプログラムしてみましょう。
mPython IDE と呼ばれるブロックプログラミング環境が提供されています。micro:bitでいうところのMakeCodeですね。日本語は使えませんが、英語が選べます(良かった)。
ここのリンクから、開発環境のダウンロードが行えます。説明を見ると、Windows/Mac/Linux版をそれぞれ選択することができるようです。私は、Windows版を使いました。注意点としては、CP210xのUSBシリアルドライバも必要になるのでそこだけ注意しましょう。
■プログラム準備
USBケーブルで本体を接続し、アプリを起動すると仮想COMポートが認識されていればこんな感じにメニューが表示されます。下記の写真では、COM14で認識されています。
ひとまず、Burning Firmware (スパナボタン)を押して、本体を最新のファームにしましょう。下記のようにダイアログが表示されます。
書き込みが成功すると、下記のようなログが表示されます。約30秒くらい時間がかかります。
ファームがちゃんと認識されると、DebugやFlash&Runなどの他メニューも利用することができるようになりました。
■プログラム
自分でプログラムを書いても良いのですが、今回はサンプルをそのまま使います。メニューに、Program Exampleボタンがあります。ボタン押すと多数のサンプルが表示されます。モノによっては、Wi-Fiの設定が必要なサンプルもあります。
今回は、Music(by touch key)を選択してみます。画面にブロックとpythonのコードが表示されます。
メニューから「Flash&Run」を押せば書き込み完了です。簡単ですね。
■実行結果
弾いてみました。(^_^;)
■最後に
如何でしたでしょうか?ESP32を利用している時点で、M5Stackを連想された方もいらっしゃったかもしれませんね。物々交換したので、値段や販売ルートなど不明点も多いのですが、あまり日本で出回ってないボードだと思いますのでレポートさせていただきました。久しぶりのブログで、チョット書きなれない部分もあったと思いますが、ご了承ください。
最後までありがとうございました。
今回このネタは、Advent Calendar 2019の12/4ネタとして下記の3つに合わせ技で投稿しています。深圳+Arduino+microbit。もし興味もっていただけた方がいれば、空いてる日程に続いて投稿していただけるとありがたいです。
■番外編
展示の様子です。1分ほどのタイムラプス動画で確認できます。実は私が途中で消えるのですが、ボランティアの女性にお店番をお願いしてます。ちゃんとお礼も。
Maker Faire Shenzhen 展示タイムラプス
こちらが、掌控板を持ってきた男性(左端)です。私の展示場所でパソコンまで広げて、このボードの良さをアピールしてきます。その熱意におされて物々交換に応じました。
男性が持っていたゲームコントローラです。ゲームし易そう!
男性と物々交換。(まあ、私の方がおじさんです)
以上。
本当の最後までありがとうございました。