carcon999のブログ

12年間Y!ブログの記載を移行しました。電子工作関連の記事が多いです。

電子工作のケース加工

■電子工作の筐体ケースを作る

前に作ったカラフルクロックのケースがいまだに完成していないので、そろそろ完成させたいということで、3Dプリンタで完成させることにしました。
いろいろ失敗つづきでめげていたのですが、あれから約1年も経過しているのですね~。

結果としては、3Dプリンタでは私の求めてたものは作れそうに無いのでアクリルで作ることにしましたが、そこで得られた使い方をブログに残しておこうと思います。

※写真は失敗の山。

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■アクリルケース筐体

アクリル+レーザー加工を数回利用していますが、あの精度を3Dプリンタに求めることはできません。
筐体のデザインにもよりますが、私は数日間3Dプリンタと自分のデザインと格闘し、今回の作品はアクリルの筐体で作ろうと決心しました。

その際に一つ問題があります。アクリルのケース作成を行ったことがないので、アクリルはめ込み穴のサイズや組立のマージン等をどのように設計すると良さそうなのかわかりません。

そこで3Dプリンタでその設計が妥当であるか検証しながらやってみることにしました。
まだ、アクリル加工は行っておりませんが、実際に注文する予定です。

■設計の準備

私は2Dの設計にInkscape(無料)を利用しています。
そして、3Dのモデリングには、123D Designe(無料)を利用しています。
幸いにも、123D Designeには、Import SVGという機能があり、Svgファイル(Scalable Vector Graphics)が読み込めます。

Inkscapeで、アクリル筐体の図面を設計し、Svg形式で保存したファイルを123D Designeで読み込んでアクリル分の厚みを加味してstlファイルを作成して、3Dプリンタで出力します。

■まずはInkscapeでアクリルの図面設計

私は、いままでInkscapeのVersion 0.48を利用したいたのですが、なぜかそのSvgファイルをインポートしても123Dで上手く読めとれませんでした。仕方ないので開発中の0.91版を再インストールして利用したらなんとか123Dで読み込むことができました。

123DはMAC版です。

頑張って自分の筐体に上手く合うようにデザインします。
以下が設計した図面です。アクリルの厚みは2mmを利用する前提ではめ込む穴に10%のマージンを加味したりしながら設計しました。

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■123Dで読み込むためのsvgファイルを作る

ただし、このSvgを123Dで読み込むとスケールが無茶苦茶になります。
どうやら、単位系をうまく123Dが扱えてないことが原因じゃないかと思っています。
先の画僧で、赤枠の部分は、全体をグループ化してそのサイズが、143.702mm - 138.489mm となっています。

これをpxの単位で143.702px - 139.489pxと縮小してあげるといい感じに123Dでスケールが合って読み込むことができました。
※当たり前ですが、各自の環境で値は異なりますので・・・

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さて、このファイルをSvgで保存して123Dに取り込むと・・・・

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あれ?なんか円の部分のスケールが変だ・・・

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ということで、グループ化されている部分をすべて解除して保存してあげると上手く取り込めました。

■まだ上手く面として取り込めてない部分が・・・

こんどは、123Dで面としてとりこめてない部分(画面右側の2つ)があります。
線はつながっているはずなのですが・・・

123Dでそのラインの頂点をほんの少しだけでも編集してあげると面として認識させることができます。
※私の場合、円の部分を少し移動させて上げると認識されました。(この半円中央のポッチをほんの少しだけドラッグする)

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■123Dで立体にする

アクリル厚みを今回は2mmで設計しているので、2mm引き上げます。
ただし、はめ込む部分の部品は誤差ではめ込みに困るので1mmにしました。(赤枠部分)

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STLファイルを出力する

さて、123DでこれをSTLで保存すれば3Dプリンタで出力することができます。

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3DプリンタのフィラメントをABSで出力すると収縮によって上手く収まりませんでした。
それを加味して出力するのもありですが、PLAであれば気にするほどの収縮率ではなかったので私の場合は上手くできました。
※PLAの方が良いと思います。

■組み立てる

多少のバリ?があるので、それはカッターで少し削る必要があります。
厚みが、2mm/1mm程度でしたのでそれなりに力で曲げることもできるのでちょうど良い厚みでした。

試行錯誤しながら2台分だけ組み上げてみました。
上手く組み立てできそうだったので、これでアクリル加工屋さんに注文してみる予定です。

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■最後に

3Dプリンタが我が家にやってきて2015年の正月休みをすべてつぎ込んでしまいちょっとブルーな感じです。 orz
ただ、そこで得られた知識や経験は今後の活動に影響を与えるものに違いないと言い聞かせることにします。