carcon999のブログ

12年間Y!ブログの記載を移行しました。電子工作関連の記事が多いです。

SMDリフロー用ホットプレート(UYUE 946-1010)を購入

■なんの話か?

海外工作動画を見ていた際に、デジタル温度表示の付いたSMDホットプレートを動画で使っていたので欲しくなりポチったのですが、海外仕様で余計な出費を余儀なくされた話です。

■手元で簡単に利用できるホットプレートが便利そう

手持ちのオーブントースター型のリフロー装置は、少し大きいの手軽に使うには準備が面倒です。机の上でトーストするには私の狭い作業スペースでは少し辛い。

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■10cm×10cmの小型ホットプレートを購入する。

製品は、簡単に見つけることができました。プレートのサイズがいろいろあり、価格もその大きさに比例して価格差があるようです。私の利用からすると少し大きめのものは、トースターを利用すればよいですし、小型で机の上で気軽に使うことが目的ですので製品の中で一番小さな10x10cmのタイプに決めました。製品名としては、『UYUE 946-1010』になります。上部のプレートに基板を置いてリフローします。

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国内のAmazonでも似たような製品を見つけることができましたが、Aliexpressで探すと国内よりも1/2くらいの価格で購入できそうです。DHLの配送で配送料を含めて4,500円くらいだったと思います。DHLはコロナ禍でもしっかりと届けてもらえます。

■早速使ってみる!

注文から一週間くらいで到着したので、さっそくどんなもんか電源を投入しますが、温度上昇率が遅い!あれぇ?110Vで利用できるように、確かに110Vを選んだと思うが・・・

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そうですね。確かに110VPLUGですね。製品が110Vで利用をうたってるわけじゃなくて、コンセントだけ110V仕様ってことですね。これは私のミス。海外製のドライヤーがパワフルなのと一緒ですね。しまった・・・

■110Vではどんな感じか?

動画にまとめましたので、温度上昇の遅さをご覧ください。早送りで1分にしています。約220℃に到達するまで30分かかっています。(実用には厳しい・・・)

youtu.be

■どうするか?

利用せずに倉庫行というのもあるのですが、トランス買って自作するようなこともアドバイスいただいたのですが、ちょっと大変なのでそこはまあ、アップトランスをAmazonで購入しました。今回のホットプレートは、220V-100Wの電熱線が3本入って300Wの製品でしたので、500Wの製品にしました。容量が上がるとお値段も上がるので手ごろなこちらとしました。※丁度倍額くらいですね。

amzn.to

■220Vではどんな感じか?

220Vも動画にしました。非常に早く温度が上昇します。これならば実用的に問題無さそうなレベルですね。

youtu.be

■温度上昇速度比較

110Vと220Vでの温度上昇をグラフにしてみました。プレート温度が240℃に到達するのに220Vなら6分程度なので十分使えそうです。逆に110Vじゃ・・・・無理。

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■まとめ

Aliexpressや海外で商用電源を利用する製品を購入する場合は、プラグ変換だけでなく、実際に利用できるのか確認しましょう。特に熱を扱う製品の場合は注意が必要ですね。

Maker Faire Shenzhenで物々交換したマイコンボードの話

Maker Faire Shenzhen 2019展示

 2019/11/9と10に Maker Faire Shenzhenに参加(展示)してました。展示内容は、micro:bitを使った残像剣(POV)や、micro:bitファミコンのカセット風にしたものなどを展示し、多くの方に興味を持っていただき、私も大満足で帰国しました。記事の最後の番外編に展示の様子が分かるタイムラプス動画も置いておきましたので、もしよかったらご覧ください。下記画像は、その展示にもっていったフライヤーになります。展示やMaker Faire Shenzhenの話は別な機会にまとめようと考えています。

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フライヤー

■今回の話

今回は、その展示の話ではなく、深圳で作品展示をしてたら、中国人男性が近寄ってきて私の設計したLED基板(kirakira:bit)と『自分たちのボードを交換しよう!』と言われたので、持ち帰ってきたボードの話になります。

 

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ぶつぶつ交換

■物々交換したマイコンボード

モノは、下記の写真にある中国の”盛思”という会社が作ったマイコンボードです。「掌控板」(チャンクウバン)と書いてあり、意味は”制御盤”(Google訳)です。

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掌控板

この写真を見ると下部の端子が気になりますよね?すでにお気づきかもしれませんが、これ、”PYTHON”と書いてあります。そう!このボードでmicroPythonが動くSTEM教育用ボードです。詳しくは、この会社のHPに書かれています。(中国語です。)

https://labplus.cn/handPy

さらに、ドキュメントは、こちら

https://mpython.readthedocs.io/zh/latest/index.html

 

さらにお気づきの方もいらっしゃると思いますが、あのボードになんか似てますよね。比較のために写真を掲載します。

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micro:bitとの比較

幅は同じサイズなのですが、奥行きのサイズが掌控板が長いですね。そして、micro:bitの全面の5x5のLEDは、OLEDの液晶となっています。ABボタンは全面ではなくて、サイドボタンになっています。

さらに裏面の写真です。

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micro:bitとの比較裏

まず利用しているマイコンは、ESP32ですね。なので、技適もOKということで日本で使えます。あとは、3軸加速度センサーとスピーカーが見えます。あと、特徴的なのは、エッジの端子がやけに細かいですね。多分、フロントの端子をPYTHONにどうしてもしたかったので、そのしわ寄せが裏に回ったのでしょう。(笑)

 

でも、心配しなくても大丈夫!

ポゴピンの拡張ボードが用意されています。この短いガイド付きポゴピンは別途購入したいかも。(この拡張ボードもセットで一緒にいただきました!)

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ポゴピン

拡張ボードには、リポ充電と各種端子をピンヘッダで取り出せるようにできています。micro:bitで使えるエッジコネクタも幅が同じなのである程度は取り出せますが、全部の端子を使うなら、この拡張ボードが必要ですね。あと、左右2つのJST?のコネクタは、モータを直接つなげることができるようです。ボードとは、3点のネジ留めでコネクトするように作られています。ネジを締めるとがたつきも無く固定されます。

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重ねた感じ

■開発環境をつくる

外観だけではなくて、実際にプログラムしてみましょう。
mPython IDE と呼ばれるブロックプログラミング環境が提供されています。micro:bitでいうところのMakeCodeですね。日本語は使えませんが、英語が選べます(良かった)。

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開発環境(mPython IDE

 

ここのリンクから、開発環境のダウンロードが行えます。説明を見ると、Windows/Mac/Linux版をそれぞれ選択することができるようです。私は、Windows版を使いました。注意点としては、CP210xのUSBシリアルドライバも必要になるのでそこだけ注意しましょう。

■プログラム準備

USBケーブルで本体を接続し、アプリを起動すると仮想COMポートが認識されていればこんな感じにメニューが表示されます。下記の写真では、COM14で認識されています。

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メニュー

ひとまず、Burning Firmware (スパナボタン)を押して、本体を最新のファームにしましょう。下記のようにダイアログが表示されます。

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Burning Firmware

書き込みが成功すると、下記のようなログが表示されます。約30秒くらい時間がかかります。

Features: WiFi, BT, Dual Core, Embedded Flash, VRef calibra                                
tion in efuse                                                                              
Uploading stub...                                                                          
Running stub...                                                                            
Stub running...                                                                            
Changing baud rate to 2000000                                                              
Changed.                                                                                   
Configuring flash size...                                                                  
Compressed 6096620 bytes to 1417425...                                                     
Wrote 6096620 bytes (1417425 compressed) at 0x00000000 in 3                                
6.3 seconds (effective 1342.7 kbit/s)...                                                   
Hash of data verified.                                                                     
                                                                                           
Leaving...                                                                                 
Hard resetting via RTS pin...                                                              
                                                                                           
                                                                                           
Burning firmware successed                                                                 
==============================  

ファームがちゃんと認識されると、DebugやFlash&Runなどの他メニューも利用することができるようになりました。

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メニュー認識後

■プログラム

自分でプログラムを書いても良いのですが、今回はサンプルをそのまま使います。メニューに、Program Exampleボタンがあります。ボタン押すと多数のサンプルが表示されます。モノによっては、Wi-Fiの設定が必要なサンプルもあります。

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動作サンプル

今回は、Music(by touch key)を選択してみます。画面にブロックとpythonのコードが表示されます。

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ミュージックサンプル

メニューから「Flash&Run」を押せば書き込み完了です。簡単ですね。

■実行結果

弾いてみました。(^_^;)


掌控板のMusicサンプル

■最後に

如何でしたでしょうか?ESP32を利用している時点で、M5Stackを連想された方もいらっしゃったかもしれませんね。物々交換したので、値段や販売ルートなど不明点も多いのですが、あまり日本で出回ってないボードだと思いますのでレポートさせていただきました。久しぶりのブログで、チョット書きなれない部分もあったと思いますが、ご了承ください。

 

最後までありがとうございました。

 

今回このネタは、Advent Calendar 2019の12/4ネタとして下記の3つに合わせ技で投稿しています。深圳+Arduino+microbit。もし興味もっていただけた方がいれば、空いてる日程に続いて投稿していただけるとありがたいです。

adventar.org

qiita.com

 

qiita.com

 

 

■番外編

展示の様子です。1分ほどのタイムラプス動画で確認できます。実は私が途中で消えるのですが、ボランティアの女性にお店番をお願いしてます。ちゃんとお礼も。


Maker Faire Shenzhen 展示タイムラプス

 

こちらが、掌控板を持ってきた男性(左端)です。私の展示場所でパソコンまで広げて、このボードの良さをアピールしてきます。その熱意におされて物々交換に応じました。

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掌控板を持ってきた男性

男性が持っていたゲームコントローラです。ゲームし易そう!

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男性と物々交換。(まあ、私の方がおじさんです)

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物々交換シーン

 以上。

本当の最後までありがとうございました。

 

Web Bluetooth APIを使ってNeopixelを制御する

■概要

Web Bluetooth APIを使ってブラウザ経由でNeopixel系LEDをLチカ制御してみました。

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まず、Web Bluetoothが聞きなれないかもしれませんが、みなさんお使いのChromeブラウザ経由でBluetoothが制御できるという画期的?な技術です。個人的には、初めて触ってみたのでそのレポートになります。
少しハマったポイントもあったのでそこもご紹介したいと思います。

■Web Bluetooth APIって何?

私は、詳しく説明できるほどの知識はありませんので、興味あるかたは先生に聞いてください。

だた、私のようなソフトウェアエンジニアの視点から見ると、今までBluetoothを使ったアプリを作る場合は、iOS用、Android用、Mac用、Windows用など、それぞれ別々に開発する必要がありましたが、それがブラウザ用アプリを1本作ればそれで動くようになるのは非常にメリットが高いものになります。
ただし、おそらくセキュリティの面で「できること/できないこと」があると思いますので、全てのアプリがそのようになるかというとそうではないでしょう。

■動作デモ
まずは、動画をご覧ください。80秒で少し長いのですがこんな感じでブラウザから制御することができます。この動画は、Mac上のChromeで動作させていますが、WindowsでもAndroidでも動作しました。iPhoneは持ってないのですが多分動くと思います。



■デモの構成

作った環境は以下のような構成です。

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プログラムとしては、
micro:bit内に配置するプログラム(c言語
②ブラウザのプログラム(javascript)
の2本作成しています。

ハードウェアは、私は自分で作ったkirakira:bitを利用していますが、お手持ちのNeopixelでも動作します。

■①micro:bit用プログラムについて
プログラムは、GitHubからダウンロードすることができます。

kirakira_webbleプログラムは、Adafruitのライブラリ2つを使います。
Adafruit_MicrobitAdafruit_NeoPixelを今回利用しました。

Adafruit_Microbitは、BLEと5x5のLEDマトリックス用です。Adafruit_NeoPixelは、その名の通りNeoPixel用になります。下記のような構造となります。

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通信は、UARTSeriviceクラスを使います。今回のデモでは、micro:bit側はデータの受信のみ行い、送信は行いません。通信するために必要なUUIDは、Adafruit_Microbit内で定義されてます。サービスクラスの値や、キャラクタリスティックス(Characteristic)の値は以下のようになります。

UARTServiceUUID6E400001-B5A3-F393-E0A9-E50E24DCCA9E
UARTTxCharacteristicUUID6E400002-B5A3-F393-E0A9-E50E24DCCA9E

プログラム的には、ブラウザからUARTTxCharacteristicUUIDで送られてきた4バイトを受信し、LEDを制御することを行っています。

■②ブラウザのプログラム(javascript)

ブラウザ側のプログラムも、Githubこちら)でご覧ください。


ここで少しハマったポイントがありました。
103行目周辺で、配列の生成処理があります。
この4バイトの生成処理が重要で、Uint8Arrayで指定しないと、WindowsChromeは動作するが、MacChromeAndroid版はエラーで動作しない現象になりました。微妙に異なるみたいですね。

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あと、htmlファイルをローカルで実行しても動作しません。
かならず、httpsでどこかに配置して呼び出してください。
一応、FC2にファイルを置いてみました。(広告うざいので時間のあるときに移動するかも・・・)

■最後に

Web Bluetooth APIの存在は知っていましたが、使ったことは無く敬遠していましたが、なかなか便利です。ちょっとしたデモや、Web系のエンジニアの方は扱い易いと思います。最初に接続できたときには、『おお~』とチョットした感動がありましたね。

みんな大好き光り物を、ドヤ顔でブラウザからコントロールしちゃいましょう。(笑)

以上です。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。

Maker Faire Tokyo 2018展示


今年も出展します!今年の展示物は、教育分野向けマイコンボード『micro:bit』を利用した応用作品を展示します!

今年のメインは、男の子の憧れである『つるぎ』をイメージした
「kira:bit剣(ソード)」
です。

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○特徴1 残像表示
残像現象を利用して、絵・文字・模様を表現することができるソードです。

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○特徴2 新画像生成(新機能)
カメラを使い、ドット絵を自動的に生成することができます。

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○特徴3 高精細LEDバー(新開発)
micro:bit用にLEDバーを作成しました。(スイッチサイエンスで購入可能)約2.5mmのLEDチップを使っていますので細かい表現が可能です。(新開発)

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○特徴4 カスタム外装
オリジナルソードが作れるように、外装に市販ブロックが付けられるようにしました。ベースは3Dプリンタで作成。

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○特徴5 スマホ連携
スマホで画像を入れ替えることができます。

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○特徴6 複数変形
磁石を使っているので、ソードを別な形に変形することが可能です。

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小さなお子様にも興味を持ってもらえるものを考えてみました。

他にも、micro:bitを利用したものをメインに複数展示しておりますので、お立ちよりいただければと思います。今回は、2か所で作品を展示しておりますが、A/06-08で説明していることが多いと思います。
(青:S/05-01は、スイッチサイエンス様、赤:A/06-08は、carcon999のブースです)

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ご来場お待ちしております。

micro:bitをブレッドボードで使う

■委託販売開始(2018/07/20 追記)
スイッチサイエンス様で委託販売を開始しました。

取扱説明や回路図を確認することができます。
製品名をbb:bitと呼びます。下記からどうぞ。
https://www.switch-science.com/catalog/3921/

■概要
micro:bitをブレッドボードに挿して使える小さな変換基板を作った話です。
名前をbreadboard:bitと命名し、bb:bitと呼びます。

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今年のMaker Faire Tokyo 2018でも軽く(サブ)展示予定です。

■作った背景

micro:bitに外部デバイスを接続して軽く実験をする際に困ることがあります。
そのままブレッドボードに接続することができません。少し工夫が必要です。

ワニ口クリップでやることもできますが、少し安定間が欲しいところです。

勿論、エッジコネクタの選択もありますが、少し大きいのでそこまで・・・という場合も多いのです。

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※上記は手持ちのエッジコネクタです。非常に優秀で、多くのピンを取り出せるので素晴らしい製品です。


■コンセプト

そこで、ブレッドボードと簡単で安定接続できるようにするためのコンパクトな基板を作りました。

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名前をbb:bitと言います。

■特徴

特徴は、一番最初の図におさめられているのですが、bb:bitにM3ネジ受けが取り付けられています。
M3ネジでmicro:bitを挟み込むことで、ボードに接触させるようにしています。
接触不良が起こりづらいように、皿ネジを利用するようにしました。

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■ピンヘッダはお好みで

ピンヘッダを付ける場所は、5pinを3か所に設けています。

しかし、全て並列に出しているだけなので、micro:bitの5端子(GND, 3V, 0, 1, 2)が利用できるのみになります。

ストレートピンを利用して、寝かせて利用しても良いですし、L字で基板を立てて利用するのも場合によっては良いと思います。

勿論、ピンソケットを取り付けて、ジャンパーで直接接続するようなことも可能ですね。


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■こんな感じで使えます。

ブレッドボードに挿して利用できるので、こんな感じで実験できます。



今年もMaker Faire Tokyoに参加しますので、そこでサブアイテムとして展示します。
2018/8/4, 8/5の2日間開催されますのでご興味あればご来場ください。

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3Dプリンタを壊して修理した話

■概要
先日、3Dプリンタを壊してしまいました。最終的には、サポートを頼りなんとか復活しています。そこで、得られたノウハウを記事にすることにしました。
結論は、一番最後に書いてあります。(途中飛ばしたい方はどうぞ)

■はじめに
私が利用している3Dプリンタは、AfiniaのH400です。1年前に購入しました。それまでは、Bonsai LabのBS01+を利用していましたが、H400の安定した出力に惚れて購入です。個人的な見解ですが、H400は、本体の性能と付属するスライサーソフトのバランスが良いのが使いやすさの理由だと思います。サポート材が非常にはがしやすいです。

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※H400本体です。BS01+に比べると少し大きいのですが、全体が箱で覆われているので、外気に左右され難く印刷品質が非常に安定しています。

■現象(印刷失敗した・・・)
H400での印刷回数は、50回/年程度です。印刷に失敗することは稀で、覚えている範囲で2回です。非常に優秀です。

先日、印刷時間が3時間程かかるものを出力する必要がありました。
H400は安定して出力できるし、印刷ボタンをポチっと押して、
外出(★これが、そもそもの失敗原因)
することにしました。

・・・時間経過

外出から戻ると、プリントが1/3くらいの出力で止まっています。
途中で何が起こったのか分かりませんでした。もじゃもじゃも出力されていません。失敗品を取り出し、再プリントするもフィラメントが押し出されません。

■修理するかぁ・・・
まあ、経験上フィラメント詰まりなので、慌てることなく分解してフィラメントを取り除けば万事OKとたかをくくっておりました。

エクストルーダー分解は、4,5回経験しているので、過去の記憶でなんとなくネジを外して問題個所の部分まで到達しました。問題個所の写真はありませんが、フィラメントをギアにひっかけて押し出す部分で、フィラメントが大量に削られて、削りかすがギアに付着している状況でした。

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■原因を考えてみる

以下のようなことが推測できます。
①ノズルの先がつまり、押し出しが空回りし空転し続けた。
②フィラメント径が細い部分があり、ギアの掛かりが悪く、空転しつづけた。
③フィラメントのスプーラーが引っかかり、力不足で空転しつづけた。

いずれにしても、エクストルーダーのノズルは、フィラメントを押し出すことができずに、高温でその時間焼かれていた状況だったと思われます。

■対処方法を考える

それを考えると、ノズル内は、長時間焼かれた焼きカスが詰まっている可能性があるので、ノズル内の清掃を行うことを考えました。

ノズルの径は0.4mmであり、その先頭がもし詰まっているのだとすると、別でかんがえなければなりませんが、ノズルの先は未使用品のスペアがあります。なので、そこは諦めます。(結局は悪くありませんでした)

そこで、ヒーターに近くフィラメントを溶かしている通り道をクリーニングする必要だと判断しました。

某サイトで、H400のフィラメント詰まりを取り除く方法についてまとめられているところがあり、そこの指示では、フィラメントの通り道の直径が2.0mmなので、
2.0mmのドリルを通して(ここも失敗の原因)
綺麗に貫通させる記載がありました。

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2.0mmに2.0mmなので遊びがありません。過去の作業では、1.0mmのドリルで多少のゴミ掃除を行ったことはありましたが、
『今回は、焼きカスが大量に詰まっている可能性もあるから、綺麗にするために2.0mmで綺麗にスッキリしよう!』

■クリーニング作業開始!

手持ちの100均の2.0mmピンバイスでやり始めました。はじめは順調なのですが、中間地点で引っかかりがあります。これが焼きカスか?と力を入れますが、進むことができません。

じゃあ、熱を加えて熱い状態でやったら・・・(ここも失敗の原因)とヒーターに接続し、熱を加えて、ある程度温まった状態から、ピンバイスを入れて回すと、変化なし。もう少し力を入れると、ギジギシ音を立てて回る。
けど・・・
あれ?空転?orz 終わった。

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※これ以上いろいろやると、ヒーターも壊しそうで簡単には抜けない。

ドリルの刃が、噛んだのと、フィラメントが接着剤の役目を果たしてしまったのでは?と思います。

ということで、手持ちの工具では対応できずに、ここまでの作業に5時間を費やした時点でギブアップ。

■次なる手段は交換だ!

マルっと交換すれば、おそらく解決すると思うので、交換品のエクストルーダーを検索すると、簡単に見つかりましたが、3万円。うん~~~~~~きつい。

ヒーターのモジュールだけなら、1.2万円。うん~~~~~~。

■最後の頼みの綱はサポート

そいえば、購入してからギリギリ1年のタイミングであることを思い出しました。

サポートに連絡(メール)すると、全部送れば見てくれるとのこと。

この時点で、エクストルーダーの全交換費用に、諭吉3枚を覚悟しました。基本的に、3Dプリンタは自己責任の割合が高いですから。まあ、それでもオーバーホールしてもらったと思えばいいかなぁと自分に言い聞かせてお願いすることに。

抜けなくなったドリルを入れたまま発送するのって、恥ずかしかったのですが、そんなことを言っている場合ではありません。

運よく、廃棄せずに残しておいた段ボール箱に本体を入れて発送しました。

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※余談なのですが、このトラブルの2,3日前に『この段ボールを廃棄して良いか?』妻に尋ねられ、『もう壊れること無いだろうから、いいよ~』と伝えていたのですが、ゴミの日が天気が悪かったらしく保留されて延命されていたのは幸運でした!

■嬉しい返信

サポートには、水曜に到着し、木曜に見てくれたらしい。メールで返事があり、バランスが悪くなってたから修正しておいたよとの連絡。金額のことが書いて無かったので、費用は・・・と確認すると、

「保証期間なのでサービス」

うわぁ、ありがてぇ~。まじ神じゃねぇ。送料だけで修理してもらいました。
しかも・・・1年の保証期間終了まで、残り3日とかギリギリのタイミングでした。本当に嬉しい。

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■まとめ(教訓)

恐らく、普通にみなさんは、試されていることだと思いますが改めて実感しました。

・3Dプリンタ印刷中は、近くを離れないこと。
 ->失敗が確認できたら即停止。

・保証があるなら、サポートに相談した方が良い。
 ->自己解決で時間やお金をかけるぐらいなら連絡相談が良い。

・ノズルの掃除には、遊びを持たせたドリルを使うこと。今回の場合1.8mm
 ->内側傷つけたら印刷品質にも影響ある。

ということで、AfiniaのH400とサポートは良かったよって話です。
あと、1年くらいは現役で活動してくれると思います。

2.0mmに2.0mmはやめましょう。1.8mmは、100均やDIYショップではレアなアイテムなので、他で探しておいたほうが良いです。当方は、これ(Amazon)を買いました。

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koshian3.0をAndroidでLチカしてみた

■概要
iPhoneを持ってないAndroidユーザが、Koshian3.0を動作確認する方法です。

公式?の「Konashi Inspector」アプリが、現時点ではKoshian3.0に対応してないようなので、Githubで公開されているアプリをAndroid Studioで修正して動かすというものです。
※そのうち対応されると思うので、それまでの暫定対応でしょうかね。

こんな感じで、Koshian3.0をAndroidでもLチカができるようになります。



経緯が書いてありますが、結論だけ知りたい方は、一番下の解決方法をご覧ください。

■Koshian3.0とは?

Koshian3.0が先日発売されました。

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上段×印は、比較用に昔壊したKoshian2.0です。(ファームの書き込みができなくなってしまったのでコネクタだけ部品取りで使ったもの)
下段が、Koshian3.0です。外付け部品が少なくなり、すごいシンプルになってますね。

サイズはKoshian2.0と同じで、端子も互換があるみたいです。(ドキュメントで軽く確認)

細かく見ると、低消費になったり速度が上がったりいろいろあると思うのですが、そこは他の方に任せます。※私の今回の目的はそこじゃないので。

■購入の目的
2年前に作った『オリジナル変換基板が使えるか?』検証するために早速使ってみようと思い、ポチりました。上手く動けば、Koshian3.0をこれから使おうと思っている方に使ってもらえそうです。

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写真がオリジナルの変換基板です。Koshianの小さいコネクタから出ている20端子を全て2.54mmピッチで引き出すことができます。Koshian本体をはんだ付けする(汚す)必要なく使えるのでいろいろ試したい場合に便利です。ブレッドボードに挿して使えます。

Koshian2.0やKoshian3.0の受け側として利用できるコネクタDF40C-20DS-0.4V(51)を利用しています。

上手く調整できれば、スイッチサイエンスさんに置いてもらいます。
委託販売を開始しました。2018/07/20追記

下記のURL(スイッチサイエンス様)から、購入が可能です。もしよろしければご確認ください。
https://www.switch-science.com/catalog/3922/

■動作確認
商品も無事届いたので、動作確認を・・・と思いました。

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が!

Konashi,Koshian自体が、iOS向きで作られているので、Androidユーザの私には、簡単なLチカ環境づくりができませんでした。iOS向きは資料が整備されていて簡単に動かせそうです。
古いiPadがあるのですが、BLE非対応ですし、iPhone持ってない!

Android向けのSDKも公開されており、使えそうなんですが、単に動作(接続)確認したいだけなので、自作でアプリを作るほどパワーをかけたくありません。

探してみると、Konashi Inspectorというアプリが、Android版でリリースされているので、使えそうです。
早速ダウンロードして、試してみるのですが、Koshian3.0がアプリで見つかりません。orz

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本当は、ここにKoshian3.0のデバイスが見えて欲しいのだが・・・

■自力で修正してみる
幸い、Konashi Inspectorは、GitHubで公開されているようなので、修正できれば使えそうです。

なんとなくですが、互換性があるようなことがドキュメントに書いてあったので、デバイス名がハードコーディングされていたりとか、その程度のものだと思えたので、チャレンジしてみることにしました。

Android Studioと格闘すること、1時間・・・

修正方法が分かりました。

■解決方法

同じことで悩んでいる方がいれば、以下の方法で対策が可能です。
※詳細な手順までは省略しますが、Android Studioのご利用方法が分かる方であれば大丈夫かと思います。

GitHubから、KonashiInspectorをダウンロードする。
Android Studioで①をインポートする。
③MainActivityの関数"findKonashi"の中身を下記のように変更する。
mKonashiManager.find(this); → mKonashiManager.find(this, false);

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④ビルドして、転送する。

これで、ビルドしたアプリで一覧にKoshian3.0のデバイスが見えるはずです。(モジュールの電源は入れてくださいね。)

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■あれ?直ぐに切断される場合
私のスマホで、試していた際に、一覧には、Koshian3.0が見えるが、タップして接続すると直ぐに切断される。という謎現象が発生しました。

何度試しても切断されるので、諦めかけたときに、一度スマホBluetoothをOFF→ONしたところ、あっさり接続できたので、不明な現象が発生したら、通知バーのところから一度試してみると状況が改善するかもしれません。

■最後に
実は、Silicon Labsのファーム書き込みボードを何故か持っていたりするので、ファームの書き換えもやる気になればできそうです。(やるとは言ってない)

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書込み端子を作るのが大変そうだなぁ。これは、Koshian2.0のときも苦労したので・・・